堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

以前、自閉症スペクトラム障害の
小学1年生の男子のセッションを担当しました。

その当時
私は音楽療法をはじめて間もない頃で
知識はあったものの
自閉症スペクトラム障害の人と
接したことがありませんでした。

そんな状態で
セッションをはじめました。

音楽療法での様子

初めてのセッション

初回のセッションでは
彼の様子をうかがうように少し距離を
おいていました。

それから数回セッションを実施すると
少し彼も私も慣れていきました。

5回目以降のセッションで試したこととその結果

そして
5回目のセッションで私はあるアクションを
起こしました。

それは
歌のプログラムで歌を促すために
彼の背中をトントンとしたのです。

すると
彼は体をねじって
嫌がる反応をしました。

私は驚いて
背中に触れていた手を引きました。

でもその時は
なぜ彼が嫌がったのか理由が
わかりませんでした。

そして
次のセッションでは理由を探るために
再び彼の隣に座り
今度は肩に触れようとしたのです。

その瞬間
彼は立ち上がって部屋から出て行って
しまったのでした。

A君の反応の意味を知る

そこで私は
彼の反応の意味を知るために
彼のお母様に話を伺ったのです。

そして
お母様からのお話で、、、

「彼は感覚過敏の特徴がある」

ことがわかりました。

彼の感覚過敏は
他人から体に触れられることが苦手であり

また、
聴覚過敏もあるため
人よりも音が大きく聞こえる
ようなのです。

そのお話から
彼が嫌がったり部屋を出て行った理由が
理解できました。

感覚過敏の特徴に合わせた接し方

A君には感覚過敏の特徴があることを知り
アプローチを変えてみました。

そして次のセッションから

  • 体に触れないで絵や文字で見てわかる指示にする
  • 歌を促す時には少し離れて歌いかける
    というアプローチに変更しました。

すると彼は、
嫌がる反応はなくなり
プログラムに集中
できるようになったのです。

まとめ

このように、、、

障害にはいろいろな症状や特徴があり
人によってその出方も違います。

しかし音楽療法では
セラピストがその特徴に合わせたプログラムや
アプローチを考えることが必要なのです。

とはいえ
私が以前失敗したように
臨床経験が少ない場合には障害の特徴に合わせた
プログラムやアプローチを考えるのは
簡単ではないかもしれません。

特に
グレーゾーンと言われるお子さんや
障害を併せ持っているお子さんの場合は
難しい
と思います。

「じゃあどうしたらいいの」
と悩まれる方も多いのではないでしょうか。

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それでは今日はこの辺で。
音楽療法セラピスト®  堀田圭江子

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