堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

こんにちは、堀田です。

さて本日は、「音楽療法」と「脳トレ」のお話しです。

先日、
ある老人ホームの休憩室でワーカーさんたちと一緒に食事をしていました。

そのワーカーさんの中にお弁当を持参してきていた人がいました。
しかも、デザートのフルーツも別タッパーにありました。

私はその人に
「わぁー、美味しそうなお弁当だね。自分で作ってるの?」

と聞きました。

その人は
「はいっ。料理するの好きなんで。」

そう答えたのは、実は20代の男性ワーカーさんでした。

彼は
「先生、料理しないっすか?」と聞いてきたので

「し、しないこともないけど、、、。たまにするよ、私だって。あはは。」
と答えました。

続いて私は
「○○さん、じゃあ料理するメリットって何?」
と聞きました。

彼は
「料理してる時は無心になれて、ストレス解消できるんですよ。」と。

はあ、なるほどね。
ストレス解消ねえ。

さらに
「この前なんて、夜勤明けで天ぷら揚げちゃいました。写真あるんで見てください。」
と言い、大量の天ぷらの写真を見せてくれました。

ふ~ん。すごい。
君の料理にかけるそのエネルギー。

私には真似できないなあと思いました。

とその彼と話しをした後、
私はあることを思い出しました。

「お料理って、確か脳トレにもなるんだったよな」と。

あなたもご存知のように
お料理は出来上がるまでたくさんのプロセスがありますよね。

  1. メニューを考える
  2. メニューが決定したら材料を思い出す
  3. 材料が家になければ、買い物に行く
  4. 材料は何がどれだけ必要かを理解したうえで、購入する
  5. 材料を洗う
  6. 材料の分量を把握し、皮を剥いたり、刻む(様々な形に)
  7. 煮たり、焼いたり、味付けする
  8. 器に盛りつける

そして
1品だけではなく複数のお料理を作るとしたら
同時に作業をしていくこともあるかもしれません。

慣れてしまえば、無意識に行える作業ですが
実は脳の中では複雑なことを行っているようです。

これは
遂行機能といわれていて
段取りをしたり、順番を間違えずに行動ができる機能だそうです。

この機能はとても大切なのですが
脳梗塞や脳出血、熱や事故などで脳にダメージを受けてしまった方の中では
うまく働かなくなってしまう場合もあります。

その方たちへのリハビリの一環として
お料理を作る、コーヒーをいれる、などの作業をすることがあると
作業療法士の方から伺ったことを思い出したのです。

お料理って
作る楽しみ、食べる楽しみがあり
思い通りにできたりすると充実感や達成感も得られるかもしれませんね。

とそこで、、、、

「楽しみながら充実感や達成感を得られる」のはお料理のみならず。

音楽療法も
まさに「楽しみながら充実感や達成感を得られる」のです。

脳にダメージを受けた方へも
音楽療法はいろいろな形で実践されています。

特に高次脳機能障害の方や、
失語症の方への音楽療法の有効性は認められています。

また
認知症予防のためにも音楽療法は実践されるようになりました。

例えば

  • 失語症で発語ができなくなった方が言葉を話せるようになった
  • 高次脳機能障害の方で、人の顔と名前が覚えられなかった方が覚えられるようになった
  • 失語症で感情の起伏が激しくなった方が、精神的に安定してきた
  • 脳梗塞により右麻痺になった方の右手が、動くようになった
  • 独居でふさぎがちだった方が、活力を取り戻した

などなど、ここではご紹介できないほどたくさんの変化をみることができます。

しかし
音楽療法での効果をあげるためには
まずは「脳」のことや「脳の機能」のことを理解しておく必要があります。

その理解を深めるためのお話しを
「脳血管性障がいの音楽療法」でいたします。

よろしければご参加ください。
>>>「脳血管性障がいの音楽療法

それから「セラピストの自己理解」は、残席1名ですの
予定されているようならお急ぎください。

ではここで
過去に「脳血管性障がいの音楽療法」に参加された方の感想をご紹介します。

「脳血管性障がいの音楽療法」に参加された方の感想

※Kさん 女性(44才)専業主婦

学問的なことを越えて、人を観察する上で一番大切なことを認識しました。
短い時間でとても分かりやすく(障害について、援助について、治療について)
説明していただき、自分の身になったと感じます。

日々変化しているのを感じ、以前の自分を忘れるくらいですが、
以前に比べ大分柔軟に物事を考えられるようになったように感じます。
苦しい思考にとどまることが少なくなったように感じます。


※Sさん 女性(51才)アルバイト

まだ途中ですが、音楽が脳や人の心に与える影響等が
少しずつ理解できてきたと思います。

また、今回の講座で、脳血管性障がいの具体的な違い等、
非常に参考になりました。

講座に参加するようになってから、
利用者さんの見せる反応に対して、次はどうしていけばいいか、
より効果的な方法を考え、工夫するようになったと思います。

ありがとうございました。


※Iさん 女性(57才)会社員

メロディーとリズム、フレーズの話は、目からウロコでした。

スキルも大切ですが、何よりもHeartが大切だということを、
回を重ねるたびに思います。

また次回お目にかかり、興味深いお話しを楽しみにしています。
ありがとうございました。


※Kさん 男性(54才)介護職

現在働いているホームの入居者の状態がよく理解できるようになった。
又、そのことで現状維持のためにもっとできることがあることにも気づけた。

音楽療法講座というより、人間学の学びに感じます。
人生を生きることにとても役立つと思いますので、
これからもよろしくお願いします。


詳細はこちらで確認して下さいね。

>>>音楽療法セラピスト養成講座

 

では、
今日はこのへんで。

音楽療法セラピスト 堀田圭江子