堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

障がいのなかでも今回は
自閉症のお子さんの
音楽を使った活動を行う場合に注意したいこと

をお話したいと思います。

私は以前
A君という小学1年生の
自閉症のお子さんの音楽療法をしていた

ことがあります。

A君は
音に対して敏感で、
機械音や食器が重なる音や大きな音が
とても苦手
でした。

また
人の話す声が聞き取りにくい
という特徴もあったのです。

そんな状態のA君だったので
「音楽を使った活動ができるのだろうか」
という不安があり
一旦はお断りを考えました。

しかし
お母様の強い希望に背中を押され
セッションを実施することとなりました。

音楽療法のセッションで最初に行った事

そこで私がまず行ったことは

彼が受け入れることができる音を探す

ということでした。

音を見つけるために具体的に行ったことは

曲の途中で
音が大きくない楽器を
1つずつ鳴らすというプログラムで試してみました。

  • フィンガーシンバル
  • トーンチャイム
  • タンバリン
  • カスタネット
  • ギロ
  • トライアングル
  • ジャンベ

などを
1曲の演奏につき
3種類の楽器を順番に鳴らす
という具合です。

ちなみに彼は
聞きたくない音には耳ふさぎをして
反応するため
楽器が受け入れられたかどうかは
すぐわかりました。

それで試した結果
ジャンベという楽器だけが
受け入れられたのです。

なので
その後の楽器のプログラムでは
ジャンベを使ってのセッションとなりました。

ジャンベを使ったセッションでの効果

さて
そうしてスタートし
セッションをするたびに
少しずつ参加できるプログラムも
増えていった
のでした。

ということで、、、

今日は
音の刺激に敏感なお子さんでも
そのお子さんに適応する音を見つけることで
音楽活動をすることは可能ですよ

というお話をしました。

音刺激に敏感なお子さんの
ピアノレッスンや音楽活動、
支援などをされる場合に
参考にしていただけましたら嬉しいです。

しかし実は
この話には続きがあるのです。

順調に思えたセッションですが
あることが起きました。

そのお話は
次回の「障がい児の音楽活動での注意したいこと(その2)」でお話しいたします。

お楽しみに。

今日ご紹介したように
障がいのあるお子さんへの
適切な楽器選びやプログラムの
立て方については簡単ではありません。

また
使える楽器も限られている
という場合もありますよね。

そんな時に
何かヒントがあると嬉しいな
と思っていらっしゃる方も
おられると思います。

そんな方には
音楽療法セラピスト®養成講座
「障がい児音楽療法1と2」の講座をおすすめします。

  • 音刺激に敏感なお子さんにも適応する楽器の
    選び方と使い方
  • 歌でコミュニケーションをとる方法
  • コミュニケーションが難しいお子さんと
    信頼関係を作るポイント

について
詳しくお話しします。

それでは
今日はこの辺で。

音楽療法セラピスト® 堀田圭江子