このお話しは以前にこちらの記事でも取り上げましたが、
さらに別の視点からお話しします。

Aさんは
アルツハイマー型認知症で
90歳代の女性
です。

ある高齢者施設に入所されています。

昼間寝て
夜間に起きるという
昼夜逆転の傾向が強い方
でした。

夜間起きては
大声を出してしまうため
職員さんも対応に苦慮され
音楽療法に参加となりました。

音楽療法に参加してからの経過

■参加当初

そのAさんですが
音楽療法に参加した当時は何を質問しても

「うるさい。眠いんだよ。」

としか答えず
ほとんどのプログラムにも参加せずに
寝ていました。

■3ヶ月経過
しかし
3ヶ月を過ぎた頃から

  • セッションの前半だけ起きている
  • 下を向いていても太鼓のプログラムだけは参加する

などの
変化が見え始めたのです。

■5ヶ月経過
そうして
5ヶ月目を迎えたある日
セッションの最後まで
参加できるようになっていたのです。

その後は
セッション中ほとんど起きて参加し、
夜間は眠る時間が多く
大声を出すようなことも
なくなったそうです。

なぜAさんの昼夜逆転が改善されたのか?

では
なぜAさんの昼夜逆転が
改善されたのか?
ということについて
お話しします。

実は
セッションを行う上で
注意していたポイントが2つあったのです。

ポイント1「できたことをすぐほめる」

セッション参加当初は
ご自分の名前すら言わず
眠ること以外には何もしたくないし
興味がないという状態でした。

そこで
眠ること以外にも興味や意識を
持っていただけるように

こちらからの課題や質問に
応えてくれた時には即座にほめる

ということをしていきました。

例えば
「お名前を教えてください」と投げかけて

「Aです。」と答えてくださったら

すぐに
「Aさんですね、ありがとうございます。」
「Aさん、今日は声が聞けて嬉しいです。」
などのプラスの言葉を返すのです。

そうすることで

「起きていると楽しいことがある。」

と感じていただき、
少しずつ起きている時間が
増えていったのではないか
と思うのです。

ポイント2「なんども声をかける(起こす)」

セッションの開始時には
必ず「始まりますよ、起きましょう」と
声をかけていましたが
1回の声かけで起きてくださることは
ありませんでした。

たとえ
起きてくださったとしても
すぐにまた寝てしまうことが
多かったのです。

なので
プログラムの切り替え時や
少しでも体の動きが見られたり
顔が上がりそうな時に
タイミングよく

「これやってみませんか」
「歌いますよ」

などと声をかけて
覚醒や動作を促して
プログラムに参加できるようにしました。

以上
この2つのポイントをセッション中に行い
時間をかけて定着させたことで
Aさんの昼夜逆転の改善に
つながったのではないかと思っています。

音楽療法は昼夜逆転の改善の他にも変化が期待できます。

  • やる気が出る
  • 気持ちが落ち着く
  • 発語を増える
  • 会話が成り立つ

など
様々な変化を促すことができます。

その
様々な変化を促すための
さらに詳しいお話しは
「高齢者の音楽療法1と2」
の講座でお話しします。

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それでは
今日はこの辺で。

音楽療法セラピスト 堀田圭江子