堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

さて本日のお話しです。

「きちんと記録して音楽療法のセッション効果をアップ!」
というお話しです。

先日、
古い資料を整理していたのですが
あることに気づきました。

それは

「記録の仕方が今とは違う」

ということでした。

まず、セッションを始めた当初(20年以上前です)
私はノートにその日のセッションを
日記のように書いていました。

内容は

  • セッションのプログラム
  • クライアントさんの主な発言や行動や
  • 自分の感じたこと

をつらつらとまとまりもなく
ただ書いていました。

その次のスタイルは
高齢者施設で使用されていた
職員間の連絡帳のような形式の紙に

  • クライアントさんのセッション中の様子のみ

を書いておりました。

さらにその次のスタイルは
やっと音楽療法専用の書式を作り
そこに

  • プログラム
  • クライアントさんの様子
  • クライアントさんの治療目標
  • クライアントさんの評価
  • 今後の改善点

などを記入するようになったのです。

その後も
何度も試行錯誤しながら
現在の記録用紙にたどり着くわけです

そこで
過去の記録を見ながら、
その当時のクライアントさんたちのことを
思い返してみました。

するとこんなことにも気がつきました。

それは
「記録用紙の整備と
クライアントさんたちの変化(効果)がリンクしている」

ということです。

セッション開始当初は
実践重視で無我夢中でやっていたため
記録の重要性にさえ気がついていなかったのだと思います。

それから
数年後やっと音楽療法専門の記録用紙を作成する
ようになったのです。

その
記録用紙を整備した頃から
プログラムの内容が変わっており
クライアントさんたちも変化が多くみられるようになっていました。

なぜ記録用紙を整備したことが
クライアントさんの変化につながったのか?

私はこのように考えています。

記録用紙を整備したことで
自分のやっていることが明確になったり
クライアントさんの変化がわかりやすくなって

よりクライアントさんの現状に合ったプログラムを作成し提供できるように
なっていき、効果につながっていったのではないかなと。

つまり

  • セラピスト自身やプログラムを客観視できる
  • クライアントさんの状態の変化も明確になる

ので
適正なプログラムの提供ができ
音楽療法の効果が上がる
ということなのです。

であるならば
きちんと記録を整備しておくことは
音楽療法をする上では絶対に欠かせないことですね。

とはいえ
なかなか記録の書き方や項目については
ご自分にピッタリするものが見つからないと
お悩みの方も多いかもしれません。

そんな方にオススメが
音楽療法セラピスト養成講座「記録と評価」の講座です。

実際に
どの視点でクライアントさんを観察し評価したら良いのか
どのような記録用紙を使えば良いのか
など現場ですぐ活用できるものを
サンプルを用いてご紹介します。

音楽レクやリトミック
個人レッスンなど実施されていて
もっと効果をあげたいと思われている方にも
活用していただける内容です。

では
今日はこの辺で。

北風に負けずに元気にいきましょう!

音楽療法セラピスト 堀田圭江子

「記録と評価」に参加された受講生の感想も参考にお読みください。

※Aさん 女性(50才)茨城県 専門職

個人的にやっている音楽活動をした後、ダメだったところばかりを思い出し、
どっと疲れて嫌になっていますことがありました。
目標を立てて、それに対してできたこと、できなかったことなどを評価して、
無駄な落ち込みがないような方法を知りたいと思い受講しました。

多勢を一度に見る時のコツも興味深かったです。
一時も気が抜けない現場だと思いました。

最後は人間力なのですね。


※Iさん 女性(59才)静岡県 その他

自分の軸をどこに持ってゆくかで評価の仕方が変わってゆく、
評価のものさしは一つではないということを学び、自由度が高いだけに
かえって難しい部分があるなと思いました。

独りよがりなセッションや評価にならずにするにはどうしたらよいか、
もっと勉強していきたいです。

セッションでは、いつも無理やり明るく元気にするのではなく、
さめざめと泣くセッションもあり、という先生のお話がこころにしみました。

ありがとうございました。


※Kさん 女性(39才)千葉県 会社員

音楽療法以外にも、どんな場面でも記録と評価は使えることだと思った。
また、実習で記録と評価の大切さを実感したため受講したいと改めて思い参加しました。

内容が実践的なので、
実習に行ってから受講した分、今までと違った理解ができると思った。

音楽療法以外での場面でも使えるとても有意義な講座だった。
個人的には最初のクライアントにしてあげたいことが自分の必要としていること、
という指摘にははっとした。あまりにも当たっていたので。

また受講したいと思います。
ありがとうございました。


※Yさん 女性(48才)東京都 その他

(二年前、高齢者1、2を受講してから)親や伯父の老化がより進み、
日々注意深く接していて、よく見ていればそれは防げたのではないかと、
参考になればという思いがありました。

音楽療法セラピストは、
ただ音楽が好きで何かの役に立ちたいという気持ちだけではダメですね。
でも自分の足りない、不得意なところを少しずづ克服して前進しようと思います。

かたつむりペースでゆっくりですが学ばせてください。
本日もありがとうございました。


※Hさん 男性(71才)神奈川県 無職

数値で表せない事柄に対して、
どのように記録し評価していくかを知りたくて参加。

ケースバイケースで正確でなくても外枠を把握する努力で解決。


※Iさん 女性(26才)北海道 作業療法士

病院やディサービスで働いている時、「評価」の重要性を実感しながら
多職種にも伝わる記録や評価が苦手で悩んできました。
なので、今日はとても参考になることばかりでした。

実践ではまだきっと難しいことばかりだと思いますが、
今日学んだことを意識して、スキルアップしていければと思います。

今日はありがとうございました。


音楽療法セラピスト養成講座は、
どの講座からスタートされても大丈夫です。

音楽の専門知識や、特別な準備は必要ありません。

10名の少人数制ですのでリラックスして参加でき、
知りたいことや聞きたいこともその場で質問可能なので、
より理解が深まります。

さらに現場実習にも参加することで
学んだことを現場で実践しながら
確かなスキルとして身につけていただけます。

ぜひお気軽に講座にお越し下さいね。

音楽療法セラピスト養成講座