堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

こんにちは、
音楽療法士の堀田です。

いよいよ新学期や新年度が始まりましたね。
でも、なんだか不安定なお天気です。
新入りさんたちの心の中を表しているようですね。

さて、
私も新年度ということで、
いつくかのグループではメンバーの入れ替えがあります。

先日は、
認知症のあるグループのメンバー入れ替えをして
初めてのセッションをしました。

新しいメンバーも入ったこともあり
なんだかいつもとは違うムード。

最近はほとんどセッション中、居眠り状態だったAさんも
その日はほとんど起きて最後まで参加していました。

「もしかしたら、いつもと違うムードを感じているのかも」

また、
B さんはいつもは腕組をして、なかなか両手を使わないのですが
この日は促しもしないのに両手を使ってツリーチャイム
(金属の棒がのれんのように下がっている楽器)を鳴らしていました。

「今日は調子がいいんですね」

ここ数ヶ月、見た事のない笑顔まで見せてくれたBさん。

終始、自然で笑いあり発語ありのとてもよいセッションになりました。
どうやらこのグルーピングは成功のようです。

このように
グルーピング(グループを組む)は音楽療法の現場でもとても重要です。

それは
音楽療法の効果に違いが出るからです。

セッションをしても
効果がでにくい場合はグルーピングがうまくいっていないことも考えられます。

症状や障害の違う人同士を同じグループにしたり
同じ障害や症状でも、理解力や体調やキャラクターを無視して
グループを組んでしまう場合などは、音楽療法の効果が出にくいのです。

ですので
私はグルーピング(特にメンバー構成)は慎重に時間をかけてやっています。

例えば
●Aグループは楽器が得意な人を中心に組む
●Bグループは会話が弾む人を多く入れる
●Cグループは自立度の高い人のグループ
●Dグループは理解力の同じくらいの人たち

など
その他にもメンバー同士の相性なども考慮します。

そして
このメンバーでグループを組んだらどうなれるのか?何が得られるのか?

この点をイメージし、明確にしています。

このグルーピングがうまくできると
個人では得られない体験や、効果、結果を手にする事ができます。

ですので
あなたも機会がありましたら、グルーピングをうまく活用してみてくださいね。

では、今日はこのへんで。

音楽療法士   堀田圭江子

追伸1:
高齢者の音楽療法についてのグルーピングは
4月11日今週末の音楽療法セラピスト養成講座「高齢者の音楽療法」の講座の中でもお伝えします。
詳しくはこちらです。
↓  ↓  ↓
高齢者の音楽療法

追伸2:
7月に予定していました[セラピストの自己理解」の日程が7月18日に決まりました。
「セラピストの自己理解」では、今までの講座とは違い、
ワークを通して自分自身について掘り下げていただきます。

忙しい日常の中では、
自分自身について考えることは難しい事ですから
あなたもぜひお時間を作っていただき
参加いただければと思います。
↓  ↓  ↓
セラピストの自己理解