堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

セラピストは嫌われる勇気を持とう!!
というお話しです。

ある高齢者施設に
アルツハイマー型認知症のAさんという90歳代の女性がいます。

その方は
私が「お元気ですか?」と声かけると
「元気じゃない」と答えます。

また
「太鼓をやりませんか?」と誘うと
「やだ」と言ったり、
バチを差し出しても床に落としたりします。

先日なども
「歌詞を一緒に読みませんか?」と促すと
「あっちいけ!」と言われてしまいました。

私も
音楽療法を20年以上やっておりますが
あっちいけと言われると
流石にへこみます(涙)。

しかし
音楽療法ではこんな場面、実は結構あるんです。

それでも、音楽療法を20年以上も続けてこられたのには
ちょっとした理由があります。

それは
「嫌われる勇気」を持てるようになったこと。

とはいえ
私も音楽療法を始めた頃は、、、、

  • クライアントさんに失礼なことを言ってしまったのではないか
  • クライアントさんを怒らせてしまったのではないか
  • クライアントさんに嫌われてしまったのではないか

といつもビクビク。

なので
クライアントさんにおせっかいをしたり
遠慮がちな言葉や態度になってしまっていました。

そんな状態だったので
当然、音楽療法の効果をしっかり出すことができなかったのです。

それで
悩んだ私はある先輩のセラピストに

「クライアントさんを傷つけないようにと思うと、
どんなセッションにしたらいいかわからなくなってきました」

と相談しました。

すると
先輩セラピストは

「あのね、セラピストってものは、クライアントさんに嫌われてなんぼなんです」

と言われたのです。

私は驚きましたが
すぐに「そうなのか」と頷くと、、、

「あなたは、クライアントさんに好かれるためにセッションしているの?」
と聞かれたので
「いいえ」と私は答えました。

さらに先輩は
「私たちはクライアントさんとお友達になるためにセッションしているのではなく
彼らの変化を促すためにセッションしているのよね。

だとしたら
たとえクライアントさんに何か言われたとしても
変化を促せるためにどうしたらいいかを
真剣に考えて頑張らないといけないんじゃない?」

と先輩セラピストはアドバイスしてくれました。

私はそのアドバイスから我に帰ることができ
その頃から「嫌われる勇気」を持つようになったのです。

「嫌われる勇気」を持つために必要なこと。

しかし
いきなり何を言われても平気になったわけではなく(笑)
少しずつ自分と向き合うことをしていきました。

その第一歩が
「自分を見なおす」という作業です。

実際には、いろんな角度から自分を客観視して
自分の特徴(長所短所など)を洗い直したのです。

そして
その特徴を深く理解することで
セッションでクライアントさんに何かを言われても
動じない心「嫌われる勇気」を持てるようになっていきました。

もしもあなたが、
ご自分の担当されているセッションやレクで
思い通りにいっていなかったり
クライアントさんと信頼関係がつくれていないなあと
お感じになられる場合は
「自分を見なおす」ことをオススメします。

何に恐れを感じているのか?

確認してみてくださいね。

でも
なかなか自分では自分のことを客観視するのは
難しいものです。

そんな時は
「セラピストの自己理解」の講座を活用ください。

色々なワークを実施しますので
そのワークを通して
新しい自分の面を発見することができます。

音楽療法セラピスト養成講座「セラピストの自己理解」

それでは
今日はこの辺で。

音楽療法セラピスト 堀田圭江子