堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

 

こんにちは。
堀田です。

今日は
「書くことで明確にする」というお話しです。

 

先日の「事例研究」の講座でもお伝えしましたが、
効果的な音楽療法を実践するためには
記録をすること、つまり書き残すことが必要です。

 

音楽療法は楽しいので
ついつい「今日も楽しかったね、良かったね」で終わってしまいがちです。

でもそれだけで終わらせないで、メモる。

例えば

  • セッションでは何が起こったか?
  • それは、なぜ起こったか?
  • クライアントの反応は?

を書き出してみます。

 

それをもとに

  • 次回、継続するか・しないか
  • どのような方向性にするか

を決定していきます。

もちろん、ビデオカメラでのセッション記録もOKです。

しかし
大切なのはその映像と音声を文字に変換することです。

文字にし文章にすることで
効果的なセッションを実現可能にするだけではなく
「セラピストの考えていることや思い、使っている音楽」が明確になってきます。

 

私たちは普段なにげに行っていること、
つまり無意識で行っていることがたくさんあります。

 実はセッションもそうです。

何回もやっていると慣れてきますし、
そんなに悩まずともセッションすることも可能です。

しかし
その慣れや、何となくできること、いつも流れでしていること中にも
セラピストの特徴や傾向が現れているのです。

でも
その特徴や傾向は、なかなか自分一人では発見できないかもしれません。

そんな時は
まず書き出してみるのです。

そうすると

  • 自分が何を大切に考えてセッションしているのか
  • どんな音楽(曲、ジャンル)が好きなのか
  • どんな言葉を多用しているのか
  • どんなことをクライアントに感じているのか
  • どんなところに自分は反応するのか

などなどが明確になって
自分ってどんな特徴の人間であるかが理解できると思います。

 

私たちは頭の中で考えていることや、心で感じていることは
わかっているようで、わかっていないですし
一瞬で変化していくものですので
記憶していられないものです。

だから
文章にして、自分の中身を外に出してみる必要があるのです。

書きだすといっても、
ながーい文章にする必要はなく
メモ程度で大丈夫です。

大切なのは
書き出してみることで、自分の内面に意識を向けることなので
いい文章を書くことではありません。

 

どうぞ
メモることを、あなたの生活の中に取り入れて
楽しい効果のある音楽療法のセッションと自己理解を深めてくださいね。

 

では、今日はこのへんで。

音楽療法士 堀田圭江子