堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

前回に引き続き音楽療法の楽器の選び方と使い方その2についてお話します。

今回はハンドベルをご紹介します。

まずはハンドベル。

ハンドベルもお目にかかる機会が多い楽器ですね。

ハンドベルは17世紀にイギリスで生まれた楽器です。
持ち手が革製のもので、重量もあって響きがきれいな物から(5オクターブで300万円)から
ベルに様々な色が塗ってあるお手頃な物まであります。

クリスマスなどに演奏されるベルは高価でいい音色です。
白い手袋で演奏されているのが思い出されると思います。

こちらのハンドベルは重量もあり、持ち運びや取り扱いに注意が必要なため
音楽療法や音楽レクでは使用されていません。

音楽療法や音楽レクで使用するハンドベル

色つきとゴールドやシルバー系のと大きく分けて2つあるかと思います。
色つきのはメロディーベル、ゴールド系はハンドベルと表記されているようです。

この種類のベルは
軽量のため、高齢者や力が弱い方にも適応します。

実際に使用する場合、20音は揃えておきたいところですが
素材によって響きがすごく違いますので
音楽療法で使用するのであれば
日本製がおすすめです。(セット価格は数万円)

では使用方法についてです。

余興や行事で使う場合は
参加者全てに1音ずつ持ってもらい鳴らすのが多いと思いますが
ここでは音楽療法や音楽レクで使用する際の注意点をお話しします。

「使う音を限定する」

クライアントさんに持ってもらうベルは、あらかじめ決めてから渡します。

  • 例えば
    ドレミファソという音を1つずつ5人の方に持ってもらい
    順番に鳴らすとか。
  • または
    ドミソのグループと
    ファラドのグループと
    ソシレのグループとに分けて
    グループごとに鳴らす。

などの方法で
ベル本来の楽器としての使い方をします。

そうすると
クライアントさんも楽器を演奏するという気持ちが出て
セラピストの指示や音楽に集中することができます。

次に鈴です。

鈴といえば
グリップ型の高い音がシャンシャンと鳴るものをイメージされると思います。
このスタイルの鈴は軽量で、誰でも簡単に音を出すことができます。
値段も安価なため、大人数で使う際には便利なため行事や余興には適しています。

この鈴ですが
音は出やすいのですが、きちんとしたリズムを刻むには少しテクニックが必要です。

また
高い音のため、意外と高齢者の方には聞こえずらい音でもあります。
そのため
鈴を振っているわりには、反応が薄いということがあるかもしれません。

鈴を使う際の注意点としては

  • 楽器として使うのか
  • 体操や動きの意識付けとして使うのか
  • 雰囲気を明るくするためとして使うのか(効果音)

など
目的を明確することが大切です。

ご紹介したように
楽器を活用する際には「目的」を明確にすることで
クライアントさんの反応や効果に違いが出てきます。

様々な楽器の目的別の活用方法や
音楽療法や音楽レクに使える楽器についての
さらに詳しいお話はこちらです。
  ↓  ↓  ↓
「ソルフェージュと伴奏法」

年一回の開催です。
音楽療法や音楽レクの伴奏でお悩みの場合はぜひご活用ください。

ぜひ
「このためにこの楽器を使う!」という目的を持って
活動に取り入れてみてくださいね。

「ソルフェージュと伴奏法」に参加された方の感想も読んでみてくださいね

※Fさん 女性(64才)看護師

伴奏形態は楽器だけでないことが分かり少し安心した。

今回も先生の実践に則したノウハウに胸がワクワク、
同時に一緒に学ぶ方からも色々学べたと感じています。
ありがとうございました。


※Kさん 女性(53才)介護職

あらゆる方向性、可能性を予測検討して、
あとは実施と反省の繰り返しで力をつけていくことと
お話しを聞いて安心しました。


※山本さん 女性(52才)中学校教員

音楽教育でなく音楽療法での伴奏についてきちんと知りたいと思って参加しました。

解決できたと思う。

但し「準備はできる限り行う」ことで、移調での伴奏はもちろん
どんな楽器を使って、どんな効果をねらって行うのか明確にする技術(テクニック)は
とても大事だとわかった。

少しでも自分でできる事は努力したいし、
もっともっと堀田先生から教わりたいと思った。

毎回講座が終了するたびに、もっと知りたいこと、学びたいことが出てくるので
そうした刺激があることにとても喜びを感じています。
これからもお世話になる予定ですのでよろしくお願いします。


※Yさん 女性(40才)会社員

期待以上でした。

セッションの現場での伴奏などはシンプルでよく、
クライアントさんの状況をよく見ながら明確な目的を持って行うことが
大切であることを学びました。


「ソルフェージュと伴奏法」は、年一回の開催です。
音楽療法や音楽レクでもっと効果を出したいとお悩みの場合はぜひご活用ください。

では
今日はこのへんで。

音楽療法セラピスト 堀田圭江子