失語症のクライアントについて1件のメールが私に届きました、、、

こんにちは、堀田です。

本日は嬉しいことがあったのでそのお話しをさせてください。

ある特別養護老人ホームに入所している70代女性がいます。

彼女は10数年前から脳梗塞のため左マヒ、失語症の方です。

嚥下もうまくいかなくなったため、胃ろうにしており
いつもリクライニングの車椅子を使用されております。

その方は
私のセッションには2010年から参加されていますが

今まで自発的な発語がなく
彼女の声を聞いたことは一度もありませんでした。

セッション参加当初は
お名前を呼んでも、話しかけても全くの無反応でした。

その後
お名前を呼んだり、
◯◯は好きですか?と聞いて

好きであれば「コクン」と首を立てに振るようになりました。

そして
「太鼓のリズムを真似して叩いてください」というと
そのリズムを正確に叩けるようになりました。

この時点で
彼女の普段のお世話をしている介護職の方たちは
「◯◯さん、太鼓叩ける!!しかも真似できる!!」と大喜びでしたが、、、、。

さらに
セッションで自己紹介の際
彼女の隣でサポートする男性スタッフが「◯◯さんですか?」と呼ぶと
わざと返事をせず、何度もその男性スタッフに名前を呼んでもらい
そして「ニヤリ」と笑うという行動が出現しました。

隣でサポートする男性スタッフを困らせては
「うふふ」と笑うその姿はまるで女子学生のようでした(笑)。

そんなことがここ数ヶ月続いていたのですが、

今月のある日、1件のメールが私に届きました。

「先生、◯◯さん、今しゃべりました!

自分の名前いったんです!!!!!!」

という施設スタッフからの喜びメールでした。

「えっっ!!◯◯さんが?うそでしょ?」と

私はにわかに信じる事はできませんでしたが
スタッフに確認したところ、間違いありませんでした。

私の中では
もう何年も声も出していなかった◯◯さんがしゃべるって
あり得ないと思い込んでいました。

しかし
先日、私もご本人にお会いし
「声を聞かせてくれてありがとうござます。
 これからいっぱいお話したり、歌いましょうね。」と言うと

「はい」と笑顔で答えてくれました。

私は胸がいっぱいになりました。

彼女の姿を通して、
これからも
あきらめずに音楽療法を続けていきたいと強く思いました。

実は
彼女が話せるようになったのは、
偶然ではなく
その理由があると私は考えています。

その理由については次回の記事で解説したいと思いますが、

音楽の知識だけではく
失語症の正しい知識や、脳梗塞や脳出血についての基礎知識を
学んでいることは必要だと思います。

そのへんの詳しいお話は
今度の「脳血管性障がいの音楽療法」でいたします。

 

今日は嬉しいお話しをご紹介させていただきました。
何かを感じていただけましたら二重の喜びです。

感謝をこめて。

音楽療法セラピスト 堀田圭江子



コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ