なぜ、失語症の方が初めて言葉を話したのか?

「なぜ、失語症の方が初めて言葉を話したのか?」というお話しです。

ある特別養護老人ホームに
70歳代の失語症の女性がいます。

その方は10年以上前に脳卒中のため
失語症となり右麻痺があります。

車椅子使用で、嚥下もうまくいかないため
胃瘻(いろう)で栄養をとっています。

音楽療法を始めてから5年くらい経過していましたが
私は一度も声を聞いたことがなかったのです。

セッション開始当初は
ただ私たちや他の参加者を見ているだけで
もちろん言葉もなく表情も硬く
やっていけるかな?と思うくらいでした。

しかし
徐々にセッションに慣れてきたためか
表情がやわらくなり
左手でバチを持ち太鼓をたたいたり
リズムをとったりするようになりました。

その後
私たちの質問に対してもはっきりと首を振って答えたり
歌詞も目でしっかり追っていたり
場面に合ったところで「ふふふ」と声を出して笑うようなっていきました。

そんなある日のことです。

セッションの冒頭で
私が「お名前をお願いします」と言うと

「◯◯子」とおっしゃったのです。

え?!
今、なんて?

私は驚きながら
「もう一度お願いします」と言うと

「◯◯子」とはっきりおっしゃったのです。

しゃべった!!!

私たちスタッフは大喜びしました。

特に
スタッフの一人は、彼女の居室担当だったため
彼女の声を初めて聞いたと
大変喜び感動していました。

そして
その方は、現在ではご自分の名前だけではなく
また「東京」「りんご」などの単語にとどまらず
「◯◯さんに買ってもらった」などの文章も話すようになりました。

素晴らしい!

実は、そんな彼女の変化には理由がありました。

  • 何年もかけてセラピストを含むスタッフと信頼関係を作っていった
  • 強制や無理強いをせず、彼女の意思を尊重してプログラムを進めた
  • 彼女からの言葉での返事がなくても、話しかけを続けた
  • 片手でもできる楽器を演奏することで、自信を少しずつ回復していった
  • 普段の生活でも、スタッフが音楽療法で得た情報を元に彼女に働きかけを継続した

などなど。

中でも
介護職をはじめとする他職種でのチームサポートをできたことが
彼女が変化を起こす大きな要因ではなかったかと思います。

このように
音楽療法ではクライアントさんの状態に合わせて
プログラムを提供することで
思ってもいなかった嬉しい変化を引き出すこともできます。

しかし
そのためには
クライアントさんを観察し理解をしっかりと行い
「今、何が必要か?」を見極めていく必要があります。

しかし
そうはいっても
なかなか簡単にはいかないかもしれません。

そんな時
参考になるのが、実際に行ったセッションを項目ごとにまとめたものです。

でも
ただ単に時系列や実施したプログラムだけを記したものではなく
効果を分析し要因までまとめてあるものが良い
と言われています。

では
その症例はどこにでもあるかといえば
そうでもなく、、、。

ということで
いろいろなクライアントさんの音楽療法を知りたい
という方には
音楽療法セラピスト養成講座「事例研究」の講座がおすすめです。

ご自分の音楽レクやセッションで

  • 壁にぶつかってしまっている方
  • マンネリ化を打破したい方
  • 音楽療法の実際の効果を詳しく知りたい方

ぜひご参加ください。
音楽療法セラピスト養成講座「事例研究」

「事例研究」に参加された受講生の感想も参考にしてくださいね。

※Sさん 女性(53才)専業主婦

プログラムの例やパターンを色々と知る前に学ぶべきこと
(自分の意識も含め)がたくさんあると知りました。

「音楽療法とレクは違う」という認識がまだまだ足りなかったと思います。

ある専門学校の講座も体験したが、プログラムのノウハウを教えられただけで、
堀田先生の講座とは「深み」が全く違い、続けて受けたいと思いました。

実習も含め少しペースを上げて受講したいです。


※Iさん 女性(42才)会社員

幼少期より続けている音楽を人前で演奏することに限らず
もっと直接人の役に立てることができないか、
また現在の職業をずっと続けていってよいものなのかここ数年悩んでいました。

堀田先生が仰っていた
「まず自身がハッピーになることが大事」
という言葉で半分モヤモヤが消えました。

毎日の生活をまず幸せにする事が
大切ということを確認できたことが大きかったです。

そしてその方法をもっと知りたいと思いました。


※Tさん 女性(48才)介護職

期待以上でいつも満足しております。


※Oさん 女性(54才)介護職

ICFと音楽療法がリンクしているということが興味深く面白かったです。

治療目標の設定の仕方も、クライアントが何を一番必要としているかを知ることが大事なんですね。

本日も一日楽しく有意義な時間をありがとうございました。


※Fさん 女性(65才)看護師

対象者把握のためのツールや事例分析方法の例から
実践に即活かすことができるのを感じた。

時期など自分の都合に合わせて出席しやすいということもあったが、
先生のセラピストとしての見方・考え方にいつも自分を見直す刺激となっています。

実践例が多く、内容に引きこまれます。


「音楽療法セラピスト養成講座」の詳細ははこちらです。

いくつかの講座は、残席が少なくなってきました。
参加を検討している場合はお早めにお申し込みくださいませ。

では今日はこのへんで。
風邪ひかれませんように!

音楽療法セラピスト 堀田圭江子



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