堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

今日は,
特別養護老人ホームに入所している70才A子さんのお話をします。

 

A子さんはダウン症です。3才程度の理解力と言われています。
一方的に単語を羅列するだけで、会話は成立しません。

 

普段は、食堂のソファーや床を這っているだけで、
他の人とのコミュニケーションはとれません。

初めて音楽療法に参加した時は車椅子で右に大きく傾き、
姿勢も保持できませんでした。

 

また、 セッション中の半分は寝てしまっていました。
声かけに対しての反応もなく、やる気もみえず参加度は低かった人です。

 

その彼女ですが 参加8回目くらいから突然、変化がありました。

肩たたきの体操の時、 動かそうとしなかった左手で、
左隣に座っているスタッフの肩に手を回したのです。

 

そして ニッコリと笑顔。

ええええ、手がそんなに上がるのぉお?!

 

それからは 左手でバチを持ち太鼓をたたくようになりました。

おぬし、できるな。
素晴らしい!!!

でもこれだけではありません。
これからが彼女の驚くべき反応いや、目覚めが!

次回につづく

 

彼女のおかげで
クライアントさんは、私たちの想像を遥かに超える力を持っていることを
あらためて確認させていただいております。

また、
病名や前情報や概念だけで クライアントさんを理解したつもりになってはいけない
ということも彼女は教えてくれています。

クライアントさんを正確に理解すること それは
事実をゆがめず、そのまま受け入れることなんです。

 

この事を忘れずに音楽療法にのぞみたいと思います。

 

いやーそれにしても
音楽療法のセッションは 驚きと発見と楽しさがいっぱいです。

でも楽しいセッションをするには
認知症以外の障害や病気の知識も必要です。

 

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では、今日はこのへんで。

音楽療法士  堀田圭江子