堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

音楽療法士の堀田です。

さて、今日は音楽療法の最も基本になるお話です。
先日、高齢者のセッションの現場に見学の方がいらっしゃいました。

とてもかわいい女性ですが、
なんと彼女は中国で看護士をしているというのです。

今、一時帰国していて数日後には中国に帰ってしまうらしく…。

その彼女は、中国の今の職場(病棟)で、
音楽療法をやってみたいという希望のもと見学に訪れたのです。

そこで、彼女は私に質問しました。

彼女:「先生、民族も風習も違う人たちに、どんなことをしてあげたらいいですか?」

私:「そうですね。確かに違うことだけを考えると、ハードルは高く見えますね。」

彼女:「病棟にはピアノもないし、楽器もないし、私、中国語も堪能ではないんです。でもやらなきゃいけなくて。」

私:「そうですか。分かりました。ではその前に、音楽療法はサポート(援助)することですが、あなたはサポートするとは、どんな風にとらえていますか?」

彼女:「助ける…できないところをやってあげる…かな?」

私:「うん、それもあるけど。音楽療法はクライアントの持ってる力を『引き出す』ことなんです。」

彼女:「ア!そうか、そうでしたね。忘れてました!」

 

そして、そのあと
現場ですぐできるアイディアを、スタッフみんなからもらい
希望に燃えて帰って行きました。

 

さあ、ここでおさらいです。

音楽療法はサポートのひとつであります。

しかしここでいう
サポートとは「与える」ことではなく『引き出す』ことです。

そして、

引き出すためには、クライアントさんの状態を正確に把握し、

何がどれだけ必要なのか?を知ることが大切ですね。

このことは音楽療法の基本の基本。

普段忘れがちですので、紙に書いて見える所に貼っておくのも良いでしょう。

 

あなたのお役にたてましたら幸いです。

では、今日はこの辺で。

音楽療法士  堀田圭江子

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